療育・放課後等ディに何を求める⁈“情緒コントロール”“ソーシャルスキル”“学習支援”

子育て記録

放課後等ディサービスとは、その子に必要な支援を受けることが出来る療育的な場所であるため、どのような支援がその子にとって必要かをよく考えて選ぶ必要があります。
では、そんな放課後等ディサービスについて、私自身が利用前に知りたっかた情報を、利用二年目になる体験も交えてまとめてみました。

放課後等ディサービスに通うには

情緒コントロール・ソーシャルスキル・学習支援・etc…
どれも必要でどの療育も受けたいと思いますが、私の住んでいる市では週二回もしくは週三回通えて、通える事業所は多くて二か所。つまり、その子に必要な支援の種類は多くて二種類まででした。(市によっては週五回通えるところもあります)

未就学児の時点で児童発達支援を受けている場合は、通っている事業所で、就学後の支援の形が放課後等ディサービスに替わることの説明があり、希望の放課後等ディサービスを決定するために、就学の前年末頃から気になる事業所の見学に行き、実際に体験で過ごさせてもらうなどしてから、子供に合うか合わないか、そこでの過ごしが子供にとって有意義な時間となるかなど判断して、行きたい事業所の希望を出します。

未就学児の時点では何の支援も受けていなかった子達で、就学後困難さが発見され、学校で支援学級に通うまでではないが、何かしらの支援が必要だと判断された子供達は、自治体から「通所受給者証」が発行され、この放課後等ディサービスに通うことができます。
この「通所受給者証」を発行してもらうためには、相談支援事業所でその子供に必要な利用計画案を作成してもらう必要があります。現在はこの利用計画案の作成にあたる相談支援員の手が空かず予約待ち状態があるなど、利用希望者が年々増える傾向にあるようです。

事業所のタイプはいろいろあります

〇自立支援と小集団でのソーシャルスキルの学び
このタイプの事業所が一番多く、定員10名程の子供達と数人の支援員で放課後をともに過ごします。
・宿題と個別課題をする時間
・自由時間
・おやつの時間
・療育的学びのプログラム時間
※療育的学びのプログラム:子供達が関わり合いながらするアナログゲームやレクリエーション、工作、クッキング、ビジョントレーニング、ソーシャルスキルトレーニング 自立支援等。
自由時間やおやつの時間も、職員を介してお友達との関わり方を身に着けることができるなど、小人数ならではの、支援員の目が行き届き、介入していける環境が、ソーシャルスキルを子供達が自然と身に着けていける実践の場となっています。

↑息子くんに一番必要な内容が詰め込まれた放課後等デイサービス(放ディ)のタイプなため、このタイプの事業所をメインにまず探しました。送迎の際に子供が車に乗っている時間があまり長くない範囲にある放ディのホームページを調べ、内容や雰囲気が気に入る事業所を絞り、見学に行きました。先生達がとてもよかった所に息子くんを体験に連れて行き、既存の子供達が優しく関わってきてくれたこともあって、初めて行った場所にも関わらずに楽しく過ごせた息子くんの気持ちを確認出来たため、決めることができました。

〇体験型プログラムがメインの自立支援 
上記の“自立支援と小集団でのソーシャルスキルの学び”を主とした療育にほぼ内容は同じですが、主にプログラム内容に社会体験を沢山盛り込んでいる事業所があります。
支援員とともに社会体験を沢山することで、
・社会に出てからの初めてを減らし、困り事を減らしていく。
・社会の中での活動を通し、出来た自分に自信をもてる。
・将来の仕事などを考える機会を得る。
など、電車に乗ったり、工場見学に行ったり、農作物を作ったり、販売したり、とても楽しそうな企画が多く、親としては経験を積ませてあげる機会が多いことで魅力的です。

↑社会体験を沢山させてもらえることに魅力がありましたが、初めての場所が苦手な息子くんが、小学校が始まるだけでも大変な中、同時に始まる放デイも毎回目まぐるしいものだと混乱するのではないかと懸念して、候補からははずしました。

〇運動を通しての自己肯定とソーシャルスキルの学び
週一回、40分間支援員とマンツーマンで運動を通しての沢山の学びを経験していきます。
・できない思考からできる思考へ(自信を持てるよう・挑戦することを楽しめるよう)導く
・勝ち負けや未達成などを通して、自己コントロール・折り合いをつける力を身に着ける
・相手のことを考える力、自らの言葉で伝える力を育てる
など、最初はマンツーマンからですが、支援員を増やした入り、お友達をと一緒に活動したりなど、その子その子の成長と共に、運動の場を構成する人数を増やすことで、ソーシャルスキルの学びも変化していきます。

↑未就学児の時に受けていた児童発達支援施設の先生達から、息子くんの有り余るパワーを発散させる場所が絶対必要だと、進められた放デイです。入所待ちが出る人気の放デイでしたが、たまたま空きがでて4月から通うことが出来、今も通っています。入所当初は2回に1回は泣き叫ぶか荒れ狂っていましたが、1年半が過ぎた今、他の子達となんら変わらず上記の目的に沿った時間を過ごせるようにまでなり、毎回行く度の成長がみられ、本人も通うことを楽しみにしていて、選んで正解だったと満足しています。(送迎はないので親の時間は失いますが、子の体験成長を自分の目で確かめられ、実感できます。)

〇学習面での困難の支援
ディスクレシアなどの学習障害を抱えた子供の学習面を専門的に支え、指導してくれます。
学習塾ではなく、また宿題を手伝うことが目的ではなく、その子その子が抱えている学習する上での困難さを少しでも軽減していけるように、その子の抱える困難さにあった訓練を専門的にサポートしてくれます。

↑就学前は、学習障害があるかどうかがまだ全くわからなかったため、見学には行かなかったのですが、就学後、学習支援に力を入れている放デイを探して相談に行かれたママ友からの情報になります。
相談の時点でも、自宅でも出来る支援としておすすめの教材を紹介してもらえたようです。その教材を私も実際購入して目を通しましたが、学校の支援クラスではここまで細かく個人個人に対応してもらえないけれど、実際この教材に沿った対応を、家庭か放デイでするかしないかで、その子が持つ困難さの軽減具合いが全く違うだろうなと感じました。
息子くんの不安要素にも十分役に立つ教材だと感じ、2年生冬休みから実際にその教材に沿って始めた、息子くんの家庭での学習サポート状況も後日報告したいと思います。

〇人生を潤す夢中になれるものをみつける支援
アトリエの時間の絵画や創作活動がメインですが、技術を磨く習い事ではなく、子供の遊びの延長から生まれる描くこと体を動かすこと自然に触れることが想像力や創造力の育みにつながるということを大事にし、自分の居場所・自分を好きになれる時間を子供が感じられる放課後等デイサービスです。

↑他の放課後等デイサービスとは子供へのアプローチが全く違っていることにとても興味があったので、見学と息子くんを連れて体験に行かせてもらいました。感想は、通うことでその子にしかない個性のたねが育っていくようなやさしい空間でした。一般的な放ディで、能力を引き出すために積極的な支援を受けること自体が、息子くんの負担にならないかと心配でもあったので、体験に行った時にとてもリラックスして過ごせていた息子くんの姿を見て、ここに通わせたいと思いましたが、とても人気な放デイで、希望を出しましたが1年待ちだったため、とりあえずは通える放ディからスタートすることにしました。

〇将来の仕事につながるスキルを身に着けることができる支援。
子供の持つ得意・特質・特殊能力を見つけることにつながるよう、プロフェッショナルと出会える場を放課後等デイサービスという形で実現されているプロのシェフがいらっしゃいます。本物のレストランの場で、料理・お菓子作りを伝授し、本物の体験・経験を通して早期から子供達の可能性を広げていこうとされています。今後このような放課後等デイサービスがあらゆる分野で広がっていくかもしれないため、情報収集は必須です。

↑未就学児の時に受けていた児童発達支援施設の先生から教えてもらった他府県の放ディで、とても魅力的でしたが、まずは身につけないといけないソーシャルスキルやありあまるパワーを受け止めてもらえる放ディを優先して、他府県だということもあって見送りました。本人に興味があれば、高校生になってから通うこともできるかなと…

放ディに実際に見学・体験に行った際の見解、もしくはママ友からの情報も交えて、放ディをタイプ別にまとめてみましたが、大切なのは「子供に必要な支援は何か」「どんな場所で過ごすことが子供にとってベストか」を今一度しっかり考えることで、沢山ある放ディの中から希望の事業所を見つけることにつながるかと思います。

放課後等ディサービスの利用はいつまで?

学校に通う18歳までの就学児(大学生を除く)であれば、「通所受給者証」が発行される限り利用可能です。

放課後等ディサービスにいろいろな種類があるように、年齢と共に必要な支援(身に着ける必要性の高いもの)が変わっていくため相談員の方と毎年確認しあって、通う事業所を変える必要があるかなど見直しをかけていきます。また、支援そのものの必要性が低くなってきていれば、通う日数を減らしたり、もしくは今通っている事業所での目標を達成するまでに至った時に卒業を考えることになります。


最近私が感じるのは、放課後の時間に療育を受けることができることの大切さと、同じく放課後の時間に子供が興味を持ったことの習い事へ費やす時間の大切さです。
習い事も療育と同じような側面が十分あります。
・チャレンジする気持ち。
・成功体験。
・折り合いのつけ方。
・ソーシャルスキル。
・自己コントロール。
・聞く力 等
これらが必要な習い事にチャレンジしてけるようになった下地は、これまでの療育の積み重ねであったことは言うまでもありません。


習い事は少人数ではなく、先生(もしくはコーチ)は療育の専門知識など持ちえていません。学校でいう交流級の場と同じです。そこでは、他の子達と同じ速度で学び上達していけるわけではありません。他の子達の倍の時間がかかって当然というくらいのつもりでないいけません。


私も仕事を持った場合、子供の特性をよく理解し、安全に預かってくれる場所があることはありがたいものです。できれば可能な限りそこで学び過ごしてほしいです。
でもその一方で、子供の放課後の限られた時間をどのように使っていくかを考えると、できれば少しでも早く「ぼくはこれがやりたいんだ!」と思えることを見つけてほしい、そのためには何を学び、何を体験させてあげたいか….
このような思いが親に芽生え、いろんな習い事にチャレンジさせてみたいと考えたり、子供自身が学校のクラブ活動などでやりたいこと見つけ、その活動を優先したいと考え出した時、
放課後等ディの卒業を検討する時期でもあるのかもしれないなと感じ始めました。


息子がまだ未就学児だった時の私の最初の考えは、就学後は放課後等デイサービスの利用を最大限に利用し、利用権利がある限り子供の成長につながる場所にずっといつづけるべきだと思いこんでいたので、利用時間の見直しや卒業を早々にイメージするとは思ってもいませんでしたが、それだけ子供の成長とともに状況や環境・考えが変化していくということかもしれません。
どんなこともやり始める時、先をイメージしてから始めることで、親も見通しを持つことができます。
先のイメージはより具体的に、いろいろなパターンをイメージしておくことが、放課後等デイサービス選びの1つの基準につながるかとも思います。

この記事を書いた人
noconoco

こんにちは!のこのこです。
子育て初心者ながらも、発達に問題を抱える息子くんの子育てを通して、私自身が子育てについて沢山学び考えさせられる日々を送っています。このブログは、日々壁にぶち当たりながら発達の問題に関しての試行錯誤の記録と知り得た情報をまとめたものです。後続の同じような悩みで奮闘しているお母さん達にとって、何かしらの道しるべとしてお役に立てるブログを目指します。

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